過去会計から未来会計へ近い将来過去会計業務がなくなる!?
2023.01.27
忙しいのはしょうがない…?
あ~、忙しい忙しい、あ~忙しい!もうこんな時間だけど仕事が終わらないよ~、今週も休日出勤か…
ほっほっほ。そろばん君、そんな仕事の仕方のままじゃ、いつまで経っても時間に追われた仕事をすることになるぞ。
だ、誰だ!?
まあ、わしのことは「そろばん先生」と呼んでくれたまえ。
そろばん先生?
いやはや、夜遅くまで明かりがついていたので覗いてみたら、案の定、忙しそうにしている君を見つけたよ。
この時期はしょうがないんです、繁忙期ですから…
しょうがない…だと?
えっ(汗)
諦めたらそこで試合終了じゃ!!!
ひぃ~!そ、そんなこと言っても今は会計事務所業界の繁忙期なんです!
わしもかつてはそう思っていた。だがな、その考えから抜け出さないと、もはや生き残っていけない時代にさしかかっておるのじゃ。
否応なく押し寄せる変化の波…
どういうことですか?
今から70年前、戦後日本では国民皆納税となった。それに伴い記帳が必要になり税理士の仕事が生まれた。
あれ、このスポットライトはどこから?
これまで納税の慣習がない国だ、手助けする人が必要不可欠であった。税理士制度は強い社会的要請から生まれたといっても過言ではない。
人気者だったんですね~。
そうだ、ビートルズぐらい人気だったんだ。
時代が…。
証憑整理・伝票起票・データ入力・税務チェック・伝票転記・集計・試算表・決算書、もちろん全て人力で行っていた。記帳がどれだけ大変なことだったであろうか。
当時、そろばんの達人は憧れの眼差しで見られていたもんだ。
当時、そろばんの達人は憧れの眼差しで見られていたもんだ。
全て人力!?達人すごい!!考えただけで頭が痛くなる…
そして40年前、大型コンピューターの登場により、試算表や決算書が大量に処理できるようになった。
これは非常に大きなイノベーションであった。
これは非常に大きなイノベーションであった。
そろばんの達人はコンピューターに仕事を取られちゃったんですか!?
まだ腕をふるっていたよ。当時のコンピューターはとても高価で一般には手が出せなかったからね。
ほっ(安心)
だが20年前、パソコンの時代が到来したのと時期を合わせるように、消費税が導入された。そろばんの達人たちは窮地に立たされる。
え、どうして!?
消費税は記帳の世界に大きな変化をもたらした。
なぜなら、従来の勘定科目の転記とは別に消費税の課税区分の転記が必要になったからだ。
なぜなら、従来の勘定科目の転記とは別に消費税の課税区分の転記が必要になったからだ。
がんばれ!負けるな、達人~!!
だが、煩雑な転記処理を得意とするパソコンには勝てなかった。
価格も安くなりはじめ大衆化したパソコンが力を発揮した結果、手書き帳簿の時代は終わりを迎えた。
価格も安くなりはじめ大衆化したパソコンが力を発揮した結果、手書き帳簿の時代は終わりを迎えた。
達人は…達人は!?
ありがとう達人、さよなら達人…
そんな~!!!!!!(号泣)
この先、待ち受ける未来とは…?
そろばん君、達人の心配をしている場合ではない。明日は我が身だ。
どういうことですか?
今の会計事務所の売上高と所得は、10年前と比較して20%減少しておる。つまり、業界を挙げて貧乏になっておるといっても過言ではない。
なぜだか分かるかね?
なぜだか分かるかね?
ん~と、え~と…人気者じゃなくなったから?
端的に言うとその通りじゃ。
最大の要因としてはビジネスモデルの崩壊が始まっていると考えられる。記帳業務などは、会計ソフトの普及により企業自身でもできるようになった。
それ故に、記帳代行などの過去会計業務に以前の様な価値はなくなってしまったのじゃよ。
最大の要因としてはビジネスモデルの崩壊が始まっていると考えられる。記帳業務などは、会計ソフトの普及により企業自身でもできるようになった。
それ故に、記帳代行などの過去会計業務に以前の様な価値はなくなってしまったのじゃよ。
だから昔よりも報酬が低くなっているんですね。
この70年間行ってきた会計業務は、もはや需要と供給のバランスが崩れてしまっておる。
試算表や申告書の作成などの過去会計業務だけを続けていては、この先ご飯を食べていけなくなるだろう。
試算表や申告書の作成などの過去会計業務だけを続けていては、この先ご飯を食べていけなくなるだろう。
もしかして、僕も達人のように…(汗)
そうじゃ。
で、で、でも、過去会計は今でも会計業務の軸じゃないですか!僕だけじゃなく、お友達の事務所でもそうです!
その考えを抜け出すのじゃ!
ひぃ~!!
今君が行っている過去会計業務のほとんどは、そう遠くない未来に人工知能やロボットで代替できるようになるであろう。
そんな…うぇ~ん、どうすればいいんですか~!!!(泣)
仕事量30%減!? 「IT監査」の時代へ
まあまあ、そう泣くでない。君の未来を明るく照らす為に、わしは現れたのだから。
へっ?
これからの会計事務所は付加価値・経営計画の提供を軸にすべきだと私は考えている。
でも、そんな時間は…
君は知らんのかね、財務維新を活用すると仕事量を30%削減することができるのじゃ。
へっ?
これからの会計事務所は付加価値・経営計画の提供を軸にすべきだと私は考えている。
30%も!どうしてそんなことができるんですか!?
ITが伝票監査をするからじゃ。
ITが監査?なんか信用できないな~。
考えてみてくれ。人間が監査すると体調や精神状態、スキルによって精度が左右されるではないか。その点、ITはそういうことがない。
はっ、これがITでの代替か!
そうじゃ、ITができることは任せてしまえば良い。
戦うのではなく共存するのじゃ。そうすれば付加価値・経営計画の提供をする為の時間を捻出できる。
戦うのではなく共存するのじゃ。そうすれば付加価値・経営計画の提供をする為の時間を捻出できる。